メインコンテンツへスキップ
本文へスキップ
第6回 日本人はなぜ長生き? — 「和食の秘密」より先にあった、3つの理由

なぜ?ニッポン

第6回 日本人はなぜ長生き? — 「和食の秘密」より先にあった、3つの理由

7 分

日本人の長寿は「医療でも遺伝でもない、和食の秘密」? 確かめ直すと、研究がまず挙げるのは国民皆保険と地域の公衆衛生、そして減塩でした。1960年代の日本は主要7か国で平均寿命が最も短かったこと、腹八分目・入浴・生きがいの研究が言えることと言えないこと、健康寿命との差まで、ケンゾーとケンがほどきます。

この番組の声は AI で作っています。

番組メモ

  • 平均寿命(2025年)男81.35年・女87.33年。1947年から約80年で30年以上延びた理由は社会と暮らしの変化
  • 国民皆保険(1961年)・地域の予防・減塩で脳卒中が大きく減った。入浴や生きがいの研究は「関連」

記事で読む(写真・出典つき)

日本人はなぜ長生きなのか — 平均寿命のデータで確かめる、医療・食事・暮らしの役割

この番組について

この番組の声は AI(ElevenLabs Eleven v4)で作っています。内容は J-Times 編集部が公式の情報と公開記事の出典で確認したものです(2026年10月26日時点)。テーマ曲: 「おかげさま(Always On My Mind)」高橋高(アルバム『直霊 ─ NAOHI ─』)。BGM: 「Keepers v3」高橋高(Suno で制作)。J-Times は Jon&Coo Inc. が運営しています。

台本(文字起こし)

番組の会話をそのまま文字にしたものです。声は AI で作っています。

ケン:ケンゾーさん。日本人が長生きなのは、和食のおかげ。医療でも遺伝でもない、食の秘密がある。そんな記事を、よく見かけます。本当ですか?

ケンゾー:正直に言うと、J-Times も、昔、まさにそういう題名の記事を出していました。医療でも遺伝でもなかった、と。でも、研究を確かめ直したら、むしろ逆だったんです。

ケン:逆?

ケンゾー:今日は、直したところも含めて、ほどいていきましょう。

ケンゾー:J-Times のポッドキャスト、なぜ?ニッポン。当たり前の、ふしぎをほどく。案内役のケンゾーです。

ケン:それ、本当? と聞く役の、ケンです。この番組の声は、AIで作っています。お話の中身は、J-Times 編集部が、国の統計や、医学の論文で確かめたものです。健康についての個別の判断は、お医者さんに相談してくださいね。

ケンゾー:第6回の問いは、これです。日本人は、なぜ長生きなのか。まず数字から。2025年の平均寿命は、男性が81.35年、女性が87.33年。女性は、厚生労働省が比べた国の中で、いちばん長く、男性は7番目でした。

ケン:男性は、世界一じゃないんですね。

ケンゾー:何を比べるかで、変わります。国ではない香港は、男女とも日本より長い。WHOの男女合わせた推計では、日本は185か国の中で、いちばん長い。ひとことで世界一、とは言いにくいんです。

ケン:では、本題。なぜ長いんですか?

ケンゾー:ヒントは、戦後の伸びです。1947年の平均寿命は、男性が50年ほど、女性が54年ほど。そこから、およそ80年で、30年以上、延びました。この間に、日本人の遺伝子が変わったわけでは、ありませんよね。

ケン:たしかに。80年で、遺伝子は変わらない。

ケンゾー:医学誌ランセットの日本特集は、その理由を、こう説明しています。ひとつ。戦後すぐ、結核などの感染症で亡くなる人が、急速に減った。ふたつ。1960年代からは、脳卒中で亡くなる人が、大きく減った。高血圧の対策など、地域の予防の活動と、1961年に始まった国民皆保険で、医療を誰もが使えるようになったことが、寄与した。

ケンゾー:みっつ。教育の機会と、お金の心配なく医療にかかれることが、健康の格差を、小さくした。

ケン:だから、医療でもなかった、は逆だった。

ケンゾー:そうなんです。誰もが医療を使える仕組みと、地域の公衆衛生こそが、まず挙げられる理由でした。その裏には、戦後、感染症と闘ったお医者さんや保健師さん、減塩を呼びかけ続けた、地域の人たちがいます。

ケン:じゃあ、和食は関係ないんですか?

ケンゾー:関係は、ありそうです。国立がん研究センターの研究者の総説は、心臓の病気やがんで亡くなる人が少ない理由として、肥満が少ないこと、赤い肉が少なく魚が多いこと、大豆製品や緑茶などを挙げています。

ケンゾー:ただ、ここに意外な話があります。1960年代の日本は、主要な7か国の中で、平均寿命が、いちばん短かったんです。

ケン:いちばん、短かった?

ケンゾー:昔の日本の食事は、塩が多くて、脳卒中と胃がんで亡くなる人が多かった。そこから、塩を減らして、肉や牛乳も少しとるようになって、血圧が下がったとみられています。つまり、昔ながらの和食が、そのまま長寿をつくったわけでは、ないんです。

ケン:和食なら、何でもいい、ではない。

ケンゾー:そして、塩は今も課題です。2024年の国の調査で、大人の食塩の平均は、1日9.6グラム。国の目標の7グラムには、まだ届いていません。味噌汁や漬物は、発酵食品ですが、塩も多い食べ物です。

ケン:腹八分目は? 長生きの秘訣、と聞きますけど。

ケンゾー:人では、寿命まで確かめた研究は、まだありません。食べ過ぎて太らないための知恵としては、今も意味があります。でも、科学的に証明された長寿の魔法、と言うのは、言い過ぎでした。

ケン:お風呂は? 日本人は、毎日、湯船につかりますよね。

ケンゾー:関連は、見つかっています。中高年の、およそ3万人を、20年近く追った日本の研究では、ほぼ毎日湯船に入る人は、週2回以下の人より、心臓の病気と脳卒中を合わせた発症のリスクが、28パーセント低かった。

ケンゾー:ただし、これは、関連です。湯船に入れる、暮らしの余裕のような、ほかの要因が影響している可能性もあります。そして、お風呂には、危険もあります。お年寄りの浴槽での事故は、冬に多い。目安は、お湯は41度以下、つかるのは10分まで、です。

ケン:生きがい、という言葉も、海外で人気ですよね。

ケンゾー:東北大学が、宮城県大崎市の、4万人あまりを、7年ほど追った研究があります。生きがいがない、と答えた人は、ある、と答えた人より、亡くなるリスクが、およそ1.5倍高かった。生きがいの形は、人それぞれです。仕事でも、趣味でも、誰かに頼られる、小さな役割でも。

ケン:ケンゾーさん。最初、わたし、和食の秘密、みたいな、ひとつの答えを期待していました。でも、ほどいてみたら、みんなが医療を使える仕組みと、塩を減らしてきた、地域の地道な努力だった。

ケンゾー:そうなんです。長生きは、一人の努力だけで生まれたものじゃない。そして、もうひとつ大事なことがあります。元気に暮らせる期間、健康寿命は、平均寿命より、男性で8年あまり、女性で11年あまり、短いんです。

ケン:長く、より、元気に長く。

ケンゾー:最後に、明日、誰かに話したくなる一言を。日本の長寿は、和食の魔法じゃない。誰もが医療にかかれる仕組みと、減塩の、積み重ね。

ケン:わたしは、明日から、麺のつゆを、飲み干さないようにします。

ケンゾー:いい一歩ですね。数字の表、研究ごとの注意、今日からできるチェックリスト、記事で直した点は、J-Times の記事、日本人はなぜ長生きなのか、にまとめています。番組の説明欄から読めます。

ケン:次回もお楽しみに。

ケンゾー:なぜ?ニッポン。お相手は、ケンゾーと、

ケン:ケンでした。