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言語交換で会話力を伸ばす方法 — 準備・当日の進め方・続け方【2026年版】

言語交換で会話力を伸ばす方法 — 準備・当日の進め方・続け方【2026年版】

時間は半分ずつ、言語は分けて話す「タンデム」の原則から、10のフレーズと3つの話題の準備、直してもらう頼み方、シャドーイングとフレーズ帳、沈黙とあいづち、安全、CEFR と JLPT で伸びを測る方法まで

J-Times Editorial·2026年10月26日·3 min

J-Times Editorial

J-Times 編集部 / J-Times Editorial Team

2026年10月26日3 min9 閲覧
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言語交換で話す力を伸ばすには、時間を半分ずつに分けて一度に一つの言語で話すタンデムの原則を守り、10のフレーズと3つの話題を準備して、直してほしいことを自分から頼み、終わったらフレーズ帳とシャドーイングで復習する。JLPT は話す力を測らないので、伸びは CEFR の Can-do で確かめる。

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言語交換で会話力を伸ばす方法 — 準備・当日の進め方・続け方

答え(2026-10-25時点):言語交換で話す力が伸びるのは、時間を半分ずつ分けて一度に一つの言語で話し、直してほしいことを自分から頼み、終わったら復習したとき。

準備は10のフレーズと3つの話題。復習はフレーズ帳とシャドーイング。JLPT は話す力を測らないので、伸びは CEFR の Can-do で確かめます。

開示: J-Times と Matsuri は、どちらも Jon&Coo Inc. が運営しています。本記事では末尾で一度だけ Matsuri の交流会に触れます。それ以外の情報は、大学、欧州評議会と EU、国際交流基金、日本語能力試験の実施団体、警察庁、国民生活センター、末尾に挙げた研究に基づき、2026年10月25日に確認したものです。

はじめて言語交換に行った人の多くは、「楽しかった」という気持ちと一緒に、ほとんど何も覚えていない自分に気づきます。2時間話したのに、使っていたのはほぼ得意なほうの言語で、誰にも何も直されなかった。この記事は、その差を埋めるためのものです。東京で日本語を学ぶ外国人と、英語を学ぶ日本人の両方に向けて書いています。どこで交流会を探すかは、姉妹記事東京で国際交流・英会話の交流会に参加するには?にまとめました。ここでは、席に着いてから何をするかを扱います。

代々木公園の広場で、桜の木の下に敷物を広げて語り合う少人数のグループ(遠景)。写真:Guilhem Vellut / Wikimedia Commons / CC BY 2.0(2014年4月2日撮影)
代々木公園の広場で、桜の木の下に敷物を広げて語り合う少人数のグループ(遠景)。写真:Guilhem Vellut / Wikimedia Commons / CC BY 2.0(2014年4月2日撮影)

言語交換の「タンデムの原則」とは?

タンデムの原則とは、母語の違う2人が対等に学び合うための約束で、相手の言語に同じだけ時間を使い(互恵性)、何をどう学ぶかは各自が決める(学習者オートノミー)というもの。

大学や研究者は、仕組みを持った言語交換を「タンデム学習」と呼びます。九州大学の留学生センターのサイトに置かれたタンデム学習プロジェクトのページは、タンデム学習を「母語の異なる2人がペアになり,互いの得意な言語や文化を学びあうという学習形態」と説明し、単なる「ランゲージ・エクスチェンジ」とは区別しています。違いを生むのが、Little と Brammerts(1996、トリニティ・カレッジ・ダブリン)を引いて示される2つの原則です。互恵性は「学習者2人が互いの学習のために協力しあうこと」、学習者オートノミーは、なにを、どのように学びたいかを自分で決め、振り返り、管理すること。 ドイツのミュンスター大学語学センターは、これをカフェのテーブルでも使えるルールにしています。

  • それぞれの言語に同じだけの時間を割く。
  • 2つの言語は混ぜずに、別々に練習する。

実際にはタイマーを使うのがいちばん確実です。1対1なら「日本語20分、英語20分」と区切ったほうが、両方を行き来するより練習になります。グループの交流会なら「前半1時間は英語、後半は日本語」のように決めます。分けないと、会話はその場でいちばん楽な言語に流れ、東京ではそれが英語になりがちです。

言語交換の前に何を準備すればいい?

どんな会話でも使える10のフレーズと、それぞれ5分話せる3つの話題を用意する。それだけで、目標の言語のまま話し続けやすくなる。

これは J-Times 編集部の提案で、文献に書かれたルールではありません。ただ、根拠はあります。欧州評議会の CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)の自己評価表(EU の Europass でも公開)は、いちばん下の A1 レベルの「やりとり」を、こう書いています。「相手がゆっくり繰り返したり言い換えたりして、言いたいことを言えるよう手助けしてくれれば、簡単なやりとりができる」。はじめのうち一番役に立つのは、助けを求めるフレーズだということです。

用意しておく10のフレーズ

目的日本語(日本語を学ぶ人向け)英語(英語を学ぶ人向け)
もう一度言ってもらうもう一度お願いします。Sorry, could you say that again?
ゆっくり話してもらうもう少しゆっくり話してもらえますか?Could you speak a little more slowly?
言い方を聞く「○○」は日本語で何と言いますか?How do you say "○○" in English?
意味を聞く「○○」ってどういう意味ですか?What does "○○" mean?
理解を確かめるつまり、○○ということですか?So you mean ○○, right?
考える時間をもらうええと、ちょっと待ってください。Let me think for a second.
自然か確かめる今の言い方、自然ですか?Did that sound natural?
もっと良い言い方を聞くもっと自然な言い方はありますか?Is there a more natural way to say that?
メモの許可を取るメモしてもいいですか?Do you mind if I write that down?
相手に話を戻す○○さんはどうですか?What about you?

出かける前に何度か声に出し、考えなくても口から出るようにしておきます。

用意しておく3つの話題

CEFR の自己評価表は、中級の入口にあたる B1 を「家族、趣味、仕事、旅行、時事など、よく知っている話題や日常的な話題なら、準備なしで会話に加われる」と書いています。B1 に届かないうちは、準備で同じ状態をつくれます。この中から3つ選び、それぞれ次のことをしておきます。

  1. 言いたいことを3〜4文書く(例:仕事で何をしているか、その仕事の好きなところ)。
  2. 足りない単語を2〜3個調べる。
  3. 相手に返す質問を1つ用意する。自分の番で会話を止めないためです。

スマートフォンのメモをちらっと見るのはかまいません。試験ではなく練習です。

当日はどう進めればいい?

最初の5分で3つを決める。それぞれの言語の時間、各自が練習したいこと、直し方の希望。あとは一度に一つの言語で話し、メモを取る。

タンデムでいう学習者オートノミーとは、どんな助けがほしいかを自分の口で言うことです。たとえば、こう切り出します。

  • 日本語で:「今日は日本語で20分、英語で20分にしませんか? 私は旅行の話を練習したいです。間違いは、最後にまとめて教えてもらえますか?」
  • 英語で:"Shall we do 20 minutes in English and 20 in Japanese? I'd like to practise talking about my job. Could you save corrections for the end?"

進め方の編集部のおすすめは4つ。その時間の言語を守り、詰まったら用意したフレーズで切り抜ける。単語や直しは止めずにメモする。母語話者は質問して聞く側に回り、学ぶ側にたくさん話させる。最後の2分で、お互いにいちばん役に立った3つを読み上げる。

直してもらうには、どう頼めばいい?

直してほしいことは、はっきり頼み、直し方の希望も伝える。失礼だと思われたくなくて、頼まれない限り直さない人は多い。

姉妹記事で紹介したマナーは「頼まれたときだけ直す」です。だから、頼むのは自分の役目です。

日本語を学んでいる人が使う言い方

  • 「今の言い方、自然ですか?」
  • 「間違っていたら、遠慮なく直してください。」
  • 「もっと自然な言い方はありますか?」
  • 「友だちに言うときと、目上の人に言うときで違いますか?」(日本語は丁寧さで言い方が変わるため)

英語を学んでいる人が使う言い方

  • "Did that sound natural?"(今の、自然でしたか?)
  • "Please correct me if I say something wrong. I really don't mind."(間違えたら直してください。本当に気にしないので)
  • "Is there a more natural way to say that?"(もっと自然な言い方はありますか?)
  • "Would a native speaker say it like that?"(ネイティブならそう言いますか?)

直す側のコツ。 ミュンスター大学のタンデムの手引きは、間違いは「正しい言い方で言い直して」直すよう勧めています。語学教育でリキャストと呼ばれるやり方で、文法を説明する代わりに、正しい形で言い直してみせるだけです。日本語なら「〜って言うと、もっと自然かも」、英語なら "You could also say ..." と添えると角が立ちません。直すのは相手が頼んだところだけにして、ほかは流します。

終わったあとは何をすればいい?

その日のうちに、直してもらった文を録音してシャドーイングで練習し、フレーズ帳に書き写す。会話が力に変わるのは、この復習のとき。

シャドーイング

シャドーイングは、聞こえてくる音声をそのまま追いかけて声に出す練習です。岐阜大学留学生センター紀要の論文(田辺、2014、日本語学習者のためのシャドーイング教材の研究)は、玉井(2005)の定義「聞こえてくるスピーチに対してほぼ同時に、あるいは一定の間をおいてそのスピーチと同じ発話を口頭で再生する行為、またはリスニング訓練法」を引き、もとは同時通訳の訓練法だったと紹介しています。

研究の多くは聞く力についてのものです。Yo Hamada(2016)の Language Teaching Research 誌の論文は、副題が「リスニング理解のための EFL 指導法」。西南学院大学の科研費プロジェクト(2023〜2027年度)は、10回の訓練後にリズムのばらつきが有意に減ったと報告しています。シャドーイングは会と会のあいだに耳とリズムを鍛える練習で、人と話す練習の代わりにはなりません。

編集部のおすすめの手順:

  1. メモから、直してもらった形の文を3〜5つ選ぶ。
  2. 相手がよければ、その文を相手に読んでもらってスマートフォンで録音する。必ず先に許可を取り、他人の声を投稿しない。
  3. 一度聞いてから、録音のすぐ後ろを追いかけるように声に出す。これを5回。
  4. 同じ文を自分ひとりで録音して聞き比べる。単語だけでなく、リズムと強く言うところに耳を向けます。

フレーズ帳をつける

小学3年生の漢字練習帳。先生が赤字で字のうまさをほめ、「そのちょーし」と書いたうさぎのスタンプが押されている。写真:kankan(Flickr)/ Wikimedia Commons / CC BY 2.0(2005年6月26日撮影)
小学3年生の漢字練習帳。先生が赤字で字のうまさをほめ、「そのちょーし」と書いたうさぎのスタンプが押されている。写真:kankan(Flickr)/ Wikimedia Commons / CC BY 2.0(2005年6月26日撮影)

フレーズ帳は、自分が本当に言いたかったことを、母語話者が言う形で書きためるノートです。編集部のおすすめは4列です。

日付言いたかったこと実際に言ったこと自然な言い方(使う場面)
10/25仕事のあとで疲れていた仕事の後、疲れるでした仕事の後で、疲れていました(くだけて:仕事終わりで、疲れてた)
10/25遠慮しないでPlease don't do reservePlease don't hold back. / Feel free.

次の言語交換の前に読み返します。自分の間違いで作ったノートは、どの行も実際に言いたかったことなので、どんな単語帳より役に立ちます。

どのくらいの頻度で通えばいい?

決まった数字はない。編集部のおすすめは、同じ相手かグループと週1回、ほかの日に10〜15分のシャドーイングとフレーズ帳の見直し。

週1回なら、前回の復習を終えてから次の会に行けます。同じグループに通い続ければ、相手があなたのレベルと目標を覚えてくれるので、直しが積み重なっていきます。

会話の沈黙や「空気」はどう扱えばいい?

日本語の聞き手は短い「あいづち」を頻繁に打ち、文を最後まで言わずに相手に察してもらうことも多い。この2つを知っておくと、沈黙や言いさしに戸惑わなくなる。日本人が英語で話すときも同じ。

あいづち。 『デジタル大辞泉』によれば、あいづちはもともと鍛冶で「二人の職人が交互に槌を打ち合わすこと」で、会話では「相手の話にうなずいて巧みに調子を合わせること」です。広島大学の畑佐由紀子(2007、ハワイ大学 NFLRC 刊)は先行研究をこうまとめています。メイナード(1993)は日本語話者のあいづちがアメリカ人の約2倍だとし、水谷(1988)は日本語母語話者で1分に15〜20回ほどと数えた。さらにメイナード(1986)を引き、英語のあいづちは文法的に区切りがついたところで打たれやすいと述べ、そのため英語話者は日本語で話すとき声のあいづちが少なく、うなずきに頼りがちだと指摘しています。

テーブルでは、こう生かせます。

  • 日本語を学ぶ人へ: 相手が話しているあいだ、「はい」「ええ」「うん」(くだけた場面)「そうですね」「なるほど」「へえ」と短く返す。黙って聞いていると、日本語話者には「伝わっていないのかな」と感じられることがあります。
  • 英語を学ぶ人へ: 相手の文の途中で "yes, yes" と何度も入れると、英語話者には「急いで」と言われているように聞こえることがあります。反応は文や話のまとまりの終わりに。"Oh, really?" "That makes sense." "Right." などです。

言いさし。 日常の日本語では、「〜から」「〜けど」で文を止め、続きを聞き手に任せることがよくあります。「ちょっとお願いがあるんだけど……」のような言い方です。北海道大学の博士論文審査要旨(大山、2019)は、日本語では従属節で切れて主節が現れない言いさしが「慣習化しており,多用されている」と書いています。長崎大学の論文要旨も、日本人は日常会話で言いさし文を多用する一方、学習者は接続助詞で終わる文を正しくないと考えやすいと指摘しています。日本人の相手が言葉を途中で止めたら、たいていは言いたいことを言い終えています。やんわりした断りも、この形でやってきます。「その日はちょっと……」は「行けません」の意味です。

沈黙。 日本語の会話の間(ま)は、埋めなければならない空白とは限りません。その背景は空気を読むという芸術:なぜ沈黙が日本最強の言語になったのかで書きました。国籍の混ざった場での実用的なルールを1つ。質問したら、言い換える前に心の中で3つ数える。相手は第二言語で文を組み立てている最中かもしれません。

安全に、気持ちよく続けるには?

会うのは人目のある場所で、個人情報は会に必要な分だけ。勧誘、投資話、恋愛の押しつけに変わったら離れる。この3つはどれも、警察や消費者行政が注意を呼びかけている。

言語交換の相手のほとんどは、ただ練習したい人です。そうでない少数の手口は、公的機関がまとめています。

  • 投資話や「副業」の勧誘。 国民生活センターは2019年7月、投資や副業、アフィリエイトなどの「もうけ話」を商品にし、人を紹介すると報酬が入る「モノなしマルチ商法」に注意を呼びかけました。勧誘してくるのは友人・知人や、SNS・アプリで知り合った人で、相手が友人でも「きっぱりと断りましょう」としています。
  • ロマンス詐欺。 警察庁は「SNS型ロマンス詐欺」を、SNS やマッチングアプリで知り合った相手と、直接会わないままやりとりを続けるうちに恋愛感情や親近感を抱かされ、金銭をだまし取られる詐欺と説明しています。会ったことのない相手からお金の話が出たら要注意、マッチングアプリで知り合って早い段階で LINE に誘導されたら疑う、としたうえで、投資の勧誘が約8割を占めるとしています。
  • 言語交換はデートではない。 恋愛を期待して来る人もいます。Google の検索候補にも「ランゲージエクスチェンジ 出会い」「言語交換アプリ 真面目」が並びます。自分が何のために来ているかをはっきりさせ、押されたらはっきり断ってかまいません。

つまり、会うのはカフェや公園、主催者のいる会にして相手の家には行かない。教えるのは名前とメッセージアプリの ID までで、住所は教えない。お金は送らず、言語交換の相手から紹介された投資グループにも入らない。録音・撮影・投稿の前には必ず許可を取る。

東京で困ったときは、緊急なら 110番(港区によれば外国語の通訳も対応)。急がない犯罪の相談は、警視庁の外国語による相談電話 03-3503-8484(平日8時30分〜17時15分、祝日を除く。中央区・港区の案内による)。日本語で相談できる警察相談専用電話は #9110、契約やお金のトラブルは消費者ホットライン 188 です。

話す力の伸びは、どう測ればいい?

CEFR の「やりとり」の Can-do を使い、月に1回自分を録音する。JLPT も TOEIC Listening & Reading も話す力は測らないので、合否や点数から会話の力はほとんど分からない。

CEFR の Can-do

CEFR は欧州評議会が2001年に発表した枠組みで、言語の力を A1〜C2 の6段階に分け、「〜できる」の形で書き表します。自己評価表には、レベルごとに「やりとり」の欄があります。

レベルやりとり(CEFR 自己評価表の要約)
A1相手がゆっくり繰り返したり言い換えたりして助けてくれれば、簡単なやりとりができる。ごく身近な話題について、簡単な質問をしたり答えたりできる。
A2身近な話題について、簡単で決まった情報のやりとりや、ごく短い社交的なやりとりができる。ただし、自分の力で会話を続けるのはまだ難しい。
B1旅行中のたいていの場面に対応できる。家族、趣味、仕事、旅行、時事など日常的な話題なら、準備なしで会話に加われる。
B2母語話者とふだんからやりとりできる程度に、流暢に自然に話せる。慣れた場面での議論に加わり、自分の意見を説明して保てる。

1〜2か月ごとに一つ上のレベルの文を読み、前回の言語交換でそれができていたか、相手に聞いてみてください。

日本語については、国際交流基金の JF日本語教育スタンダード(2010年発表)が CEFR と同じ6レベルを使っています。日本語の場面に合わせた Can-do を検索できる「みんなの Can-do サイト」(jfstandard.jp/cando)や、口頭でのやりとりの力を測れるロールプレイテストも公開されています。

JLPT で分かること・分からないこと

日本語能力試験(JLPT) が測るのは「言語知識(文字・語彙・文法)」「読解」「聴解」です。公式サイトのよくある質問は、会話や作文の試験はあるかという問いに「いいえ、今のところ、どちらもありません」と答え、英語版では追加の予定もないとしています。2026年の試験日は7月5日(日)と12月6日(日)です。

2025年12月の試験から、JLPT の合格者の結果通知には参考情報として CEFR レベルが載るようになりました。JLPT 公式サイトと国際交流基金はどちらも、この参考レベルには JLPT で測っていない「産出(話す・書く)」と「やりとり」は含まれないと明記しています。N2 に合格すれば読む力・聞く力についてはかなりのことが分かりますが、話す力については直接は何も分かりません。

英語を学ぶ日本人へ

英語も同じです。日本で TOEIC を運営する IIBC は、TOEIC Listening & Reading Test を「英語で聞く・読む能力」を測るマークシート方式の試験(200問)と説明しており、話す力はパソコンで受ける別の TOEIC Speaking & Writing Tests(スピーキングは11問・約20分)で測ります。

月1回のセルフチェックもおすすめです。同じ問い(「週末のことを話してください」など)に2分で答えて録音し、3か月後に最初と最新を続けて聞くと、速さや間の取り方の変化がはっきり分かります。

言語交換は本当に効果がある?

仕組みがあれば、ある。会話のやりとりが学習を助けるという研究は何十年も積み重なっている。言語交換は、そこで重視される「伝える必要」「直し」「復習」を足したときに最も効く。

第二言語習得の研究は、長く会話を対象にしてきました。マイケル・ロングの「インタラクション仮説」は、相手と意味をすり合わせることが習得を助けると考え、メリル・スウェインは、聞くだけでなく自分で言葉を出す(アウトプット)ことが必要だと論じてきました。アリソン・マッキー編の論文集(オックスフォード大学出版局、2007年)は、やりとりについての新しい研究16本を収め、最後にマッキーとグー(Jaemyung Goo)が1990〜2006年に発表された26本の研究をメタ分析・統合しています(2008年のバーナードの書評による)。ここからは編集部の見方ですが、直しも復習もない言語交換は得意な言語に流れがちです。会話を学びに変えるのは、タンデムのルールと復習の手順です。

初心者でも参加していい?

いい。CEFR のいちばん下の A1 も、「相手が繰り返したり言い換えたりしてくれれば」できるやりとりを書いている。良い相手は、まさにそれをしてくれる。

10のフレーズを持って行き、1対1か少人数で、言語の配分を明記している会を選びます。数文しか話せないなら、自分の時間は簡単な質問をして聞くことに使い、相手の時間にはしっかり手伝えば、交換は対等になります。

何を話せばいい?

まずは CEFR が日常会話の例に挙げる身近な話題(家族、趣味、仕事、旅行、時事)から。あとは相手が目を輝かせた話についていけばいい。

日英どちらでも使える問いの例です。

  • 食べ物:「地元のおすすめの食べ物は何ですか?」 / "What's a dish from your hometown I should try?"
  • 週末:「週末は何をしていましたか?」 / "What did you do last weekend?"
  • 仕事・勉強:「どうして今の仕事(勉強)を選んだんですか?」 / "How did you end up in your job?"
  • 言葉そのもの:「日本語(英語)で一番難しいところは?」 / "What's the hardest part of Japanese (English) for you?"

最後の問いが、いちばん盛り上がることが多いものです。互いの言語の難しさを話すうちに、学ぶ人への敬意が育ちます。収入、年齢、恋愛、政治のように、どちらかを困らせやすい話題は、相手から出てこない限り避けておくのが無難です。

東京で試すなら、どこがある?

この手順を試せる場として、Matsuri(matsuri.group。J-Times と同じく Jon&Coo Inc. が運営)に、2026年11月1日(日)11時〜14時、新宿中央公園での英語×日本語ランゲージ・エクスチェンジ・ピクニックが掲載されており、2026年10月25日に確認した時点で申し込みができました。掲載ページによれば参加費は3,500円で、軽食・ドリンク・芝生マット付き、初参加やひとりでの参加も歓迎とあります(掲載ページ)。出かける前に最新の内容を掲載ページで確かめてください。11月1日を過ぎてからこの記事を読んでいる場合、この日程は終わっています。交流会の選び方は、姉妹記事東京で国際交流・英会話の交流会に参加するには?をどうぞ。

出典・確認日(すべて2026-10-25に確認)

文・J-Times 編集部(2026-10-25時点の情報)

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